園長のひとりごと

こども園、福祉全般、寺院関係、走ること、食べること、いろいろと。

2022年4月

【方向を確認してください】
花の村の23年目の事業がスタートしました。事業方針を発表した上でスタートしたかったのですが、コロナ禍の運営が続いているため、それができていません。その代わりに全体と各事業所の事業計画を配布し、それを読んでもらう形をとりました。花の村の新人研修では毎回話をしていることですが、理念や事業計画は私たちが進む方向を示しているものです。事業所として南へ向かう方針を立てたのに中の人が北や東へ向かおうとしていると、進むこと自体が難しくなってしまいます。まずみんなで南を向き、その上でどんなペースにするか、どこに立ち寄るかといった工夫を考えてください。そのためにも事業計画を読んで進む方向を確認しておいてください。

江津市東部地区の方にはもっと花の村に関わってもらえるようにしたいと計画に書いています。関わってくれる人が増え、花の村が発信する楽しさやおもしろさがその人たちに伝わっていき、地域全体にもジワジワ浸透させていくことをイメージしています。デイサービスの計画には、若い人に向けて介護のことを発信し、親の介護や自分の介護について考えるお手伝いをするというものがあります。新たな人が花の村に関心を持ってくれることを目指し、この計画をぜひ形にしてください。

こども園と児童クラブの連携強化も計画にあります。どちらも子どもに関わる施設ですが、運営形態も根拠となる法律もここに至るまでの経緯も違っているので、簡単にはいかないことも多いと思います。それでも連携し、一緒になって子どもたちのことを考えるメリットはとても大きいと考えています。立場が違うからこそ自分たちでは気がつかないことに気づかせてもらえ、補い合うことができるからです。全ての児童クラブとの連携体制作りの途中の段階ですが、現状でできることをいろいろ試しながら進めていってください。

【変化し続けましょう】
山陰道の橋脚ができあがってきました。この工事によって周辺の風景は変わりました。どこまで本当か分かりませんが、イノシシやサルの活動場所が工事によって変わったとも聞きます。それに伴い私たちと動物の接点も変わり、生活も変わる可能性があります。さらに道路が完成すると人の動きは確実に変わります。この地域にとってプラスの変化、マイナスの変化、どちらが大きくなるかは分かりませんが、大きな変化の真っ只中にいるのは間違いありません。

3月末の江津市の人口は22,312人。2月末と比べると101人減だそうです。日本全体で人口減少、少子高齢化が進んでいますが、江津市はそのトップを突っ走っていると言ってもいいと思います。「変わるのは大変だからできれば変わりたくない」そう思っていても、周りがこれだけ変化しているのだから自分も変わらなくてはいけません。今のやり方でうまくいっているのは今の状況に合っているから。常に変わる周囲の状況に合わせて自分のやり方も躊躇せず変えていく、そんな心構えが大切です。

高角放課後児童クラブのSさんと話していたとき、「変わっていくのが楽しい」と言っていたのがとても印象に残りました。「変わるのが楽しい」になるまでには「変わるのは不安」「変わるのは大変」と感じる時期もあったと思います。それでも変わることを前向きに捉えてくれていること、周りの人も同じように変化しようとしてくれていることを知り、うれしく思っています。

【プロジェクトを活用してください】
プロジェクトの活動の現状についてみなさんに紹介する機会を作っていませんでした。活動報告書は各事業所でも見る方法については各管理者に聞いてもらうとして、ここではプロジェクトの現状をお知らせします。3月でリユースプロジェクトが終了しました。まだ活用できていなかった地域の資源を保育に取り入れていくことを目指して活動し、地域の人や場所との新たなつながりを生み出してくれました。

4月以降も継続するものとして、環境マイスタープロジェクト、10ヶ条プロジェクトがあります。いずれも保育で大事にすべきことを様々な視点から見直してみようと考えてくれているプロジェクトです。学びたい、深めたいと思うものを自分たちでプロジェクトとして提案してもらう形に変えていますが、まだ十分に活用されていないのが現状です。学びたいことは何か、深めたいことは何かを考えることは、仕事に対する思いを深くすることにつながります。プロジェクトの制度をうまく活用してくれることを期待しています。