園長のひとりごと

こども園、福祉全般、寺院関係、走ること、食べること、いろいろと。

2023年9月

【50周年】
ミレ青山など多数の事業所を運営しているいわみ福祉会さんから、創設50周年記念式典の招待状が届きました。半世紀にもわたって障がい児者・高齢者を対象とした福祉事業を行ってこられたことは本当に素晴らしいことだと思います。日本の企業の平均寿命は23.3年なので、その倍以上も事業を続けてこられたことになります。浜田で事業を開始し、その後江津にも事業を広げるなど、地域のニーズに合わせて事業を変化させ続けられていることが長く続いている大きな要因ではないかと想像しています。

私たち花の村は1999年の法人設立から24年が経過しました。なんとか平均寿命は超えましたが、ここからあと26年事業を継続していける保障は全くありません。続けていけるとしたら、社会の変化に合わせて私たちが変化し続けられた場合だけでしょう。これは社会福祉法人に限らず、どの会社にも当てはまることです。

【会社は変化します】
トヨタは元々“はた織り機”を作る会社だったのが、自動車の普及に合わせて持っていた技術を活かして今の自動車メーカーへと変わりました。電機メーカーであったソニーは、音楽や映画、金融などの多種多様な事業を行う会社に変わりました。社会の変化に合わせて事業を変化させて成功している会社の例はこの他にもたくさんあって、実は形を変えずに同じことをずっと続けている会社は少ないのが実情です。

花の村も地域の中で福祉の仕事を提供し続けていくために必要なことがあれば、それに合わせて事業を変化させてきました。それは今後も変わりません。そして事業の変化のような大きな話でなくても、例えば事業所ごとに行っている行事の内容や日々の業務の進め方についても、常に見直しを行って変化させていける事業所でなければいけません。江津市の福祉の拠点として事業を継続するために、変化できる体質は維持しましょう。

【2050年の介護の課題】
2040年には69万人、2050年には122万人も介護人材が不足するという試算があります。15年後、25年後には介護を受けたい人の多くが介護を受けられないということです。日本の人口が急速に減っていて、経済面でも他国に比べて成長していないため外国の人たちが日本に働きに来ることが期待できないとなると、これはおそらく避けることのできない未来ということになります。

そのような事態に対応するために国は「介護のデジタル化」を進めているんですが、私たちもその流れに乗っかっていく必要があります。今の業務の課題解決のためにどう取り入れていくか、今後の介護を取り巻く環境の変化を見据えてどう取り入れていくか、2つの視点で考えていかないといけません。7月8月の給与コメントで「デジタル化」「ICTの導入」について書いてきましたが、花の村の大きな課題であるため今月も書いています。

現在グループホームやかたで介護支援システムを試験的に利用しています。導入が決まっているわけでないですが、何ができて、それによって何が分かるのかを確認してもらっているところです。まずは今使っているソフトやサービスをフル活用する、それらではカバーできない分野に関しては新しいシステムを検討するといったことを続けていきます。今後世の中のデジタル化が止まることはないので、だからこそ少しでも早めに動くことが大切だと考えています。

 

まだ日中は暑いですが、それでも朝晩の空気に触れていると次の季節に移っているのを感じることが増えました。季節の変化に合わせて体調管理にも十分気をつけてください。