園長のひとりごと

こども園、福祉全般、寺院関係、走ること、食べること、いろいろと。

1973年生まれが生きてきた時代

1973年生まれの速水健朗さんが書いた本。タイトルを見ただけで1973年生まれとしてはスルーできなくなってしまいます。

『1973年に生まれて 団塊ジュニア世代の半世紀』速水健朗

団塊ジュニア世代が生きてきた時代について書かれていて、読んでいて「そうそう、そんなことがあった!」と思うことばかりでした。その当時はただ体験してきただけでのことが実は商業的には必然であったことなどは、今だから分かることです。例えば「ピッカピカの一年生」でお馴染みの『小学一年生』は、団塊ジュニアが小学生になるのに合わせて作られた雑誌で、この世代を掴んでおくとある程度の顧客を6年間引っ張ることができると計算されてのこと。同じ年に生まれた人が200万人もいたわけだから、その世代を取り込むためにあらゆる商売が生まれたのは当然のことなんでしょう。その時代につくられた商売は同世代が100万人を切っている今では通用しないのも当然で、当時作られたサービスがこれからどうなっていくのかについても気になるところです。

本の中で紹介されていることで知らないことがいくつかあったものの、ほとんどは自分の記憶にもちゃんと残っていて、校門圧死事件、宮沢りえ、携帯電話やスマホの登場など、当時を思い出しながら読むことができました。1973年生まれだけでなく団塊ジュニア世代の人はタイトルに惹かれてつい買ってしまっても損はしないですよ。