園長のひとりごと

こども園、福祉全般、寺院関係、走ること、食べること、いろいろと。

14/21『彼岸花が咲く島』

21冊チャレンジの14冊目は『彼岸花が咲く島』(李琴峰)。21冊チャレンジというショボいこと始めて本を読み始めたわけだけど、おかげで本を読む習慣は今のところついてるし、本に対する興味は強くなった。この本読んでみたいなと思っても手に取ることなく過ごしてきて、それを今になって読んでみて思うことは、読みたいと思ったときに読まなければいけないということ。本を読むと気づきがいろいろあって、単純にその気づきが遅れてしまうのはもったいない。その本に興味があるということは、そのときにその本の内容やテーマ、ときには著者に対して何かしらの関心があり、それはそのときの自分の課題にどこか関係していたりする。だとすると、やはり読むのは興味をもったときであるべきだろう。

 

以前から芥川賞受賞作品には興味があったけど、別に今読まなくてもいいかなと後回しにしてきた。でも本を読み始めたわけだし、もっと早く読んでおくべきだったと思うことが続いていたので、今回は迷わず読んでみることにした。で、読んでよかったと思った。

今の社会の問題に対して、今のジェンダーの問題に対して、架空の島の話を通して著者の考えが伝わってきた。何より不思議な言語を使って話が進んでいくため、通常の読書体験とは少し違う感覚の体験となり、それもおもしろかった。こういう体験をさせてもらえたりするから小説はおもしろい。