園長のひとりごと

こども園、福祉全般、寺院関係、走ること、食べること、いろいろと。

No.102 天気のことから考えてみる

プールの活動が始まりました。夏祭りも近づいてきました。この時期は、いつも以上に天気が気になり、毎日何度も天気予報を見てしまいます。天気予報といえば気象予報士という職業を思い浮かべますが、この資格をとった人の話で興味深いものがありました。

まず今年の1月に13歳7か月(中学1年)で最年少気象予報士となった山崎一哉君。山崎君は、幼稚園の頃に買ってもらったお天気の漫画をきっかけにテレビの天気予報が大好きになり、最初は雲の写真や図鑑などをよく見ていたといいます。小学生の頃、家族でハワイ旅行に行く途中の飛行機の中で見ていた「雲の本」に夢中になったのが受験のきっかけで、小5の時から試験に挑戦していたそうです。彼の将来の夢は、「化学者」だそうです。気象予報士は直接職業には結びつかないようです。

そしてRAG FAIRラグフェア)のボーカルパーカッションとして活躍していること奥村政佳さん。10年前の高校2年生のころ最年少気象予報士として合格しています。その後、筑波大学(第一学群自然学類地球科学専攻)に入学しますが、アカペラサークルに入り、「ボーカルパーカッション」というものを世に知らしめました。このときをきっかけにして、気象予報士の道ではなく、音楽の道を歩んでいます。しかし、今でも天気図を眺めるのが好きなようです。彼のある日のブログを読むと、「ただいま新幹線。空は青空、山は緑。天気図チェック合間にブログの更新でもいたしましょう」ではじまり、その日のブログの最後は「さ、そろそろ天気図に戻りますか。」で終わっています。

人はいろいろな経験をする中で、何が好きか、何をしているときが楽しいか、それぞれ違います。また職業としてどんなことをやるのかもそれぞれ違います。好きなことが趣味になるのか職業になるのか、成長していくうえでの通過点であるのかもそれぞれ違います。今、保育所にいる様々な子どもたちを見ていると、これから先どんな職業について、どんな人生を送るのだろうかと考えてしまいます。そして、そのために今をどのように過ごさせればよいかということを考えないといけないとも思います。子どもが現在を最も良く生きることを保障するのは、望ましい未来をつくり出す力の基礎を培うためであり、言い換えれば、保育理念の「人生の基礎づくりのおてつだい」ということになります。