園長のひとりごと

こども園、福祉全般、寺院関係、走ること、食べること、いろいろと。

No.104 子どもの『好き』は様々です

22日(水)の日食、皆さんはどんなことを感じられましたか?あいにく雲の多い天気でしたが、あさり保育所付近では10時過ぎに少しだけ太陽が顔を出してくれ、欠け始めた太陽をなんとか見ることができました。一瞬のことだったので全員が見ることができたわけではありませんでしたが、太陽の姿以外の様々な変化を子どもたちは感じてくれたと思っています。

欠けている太陽を見て「すごい!」と歓声をあげる子、約4℃下がった気温を感じて「ちょっと寒くなってきた」と言う子、冷たい風を感じて「ひんやりしてきた」と言う子、暗くなってきたことに気づき「なんか夕方になったみたい」と言う子、いろんな反応を見させてもらいました。おそらく子どもたちは、日食の原理なんかは分からないでしょう。でも、分からなくても、こうしたことを体験し感じることに意味があると思っています。宇宙飛行士の毛利衛さんは『皆既日食を見たこの体験が、私の今の原点になっています。もっと自然を知りたいという強い思いが芽生え、科学者になろうと決めました。そして、宇宙飛行士への道に広がっていったわけです。』と言っておられます。子どもたちにとってこの日の体験が、何かのきっかけになるかもしれません。

また、ある程度予想はしていましたが、「見えたー!」と興奮している子どもたちの横で、それが気にはなりながらも目の前の砂遊びに夢中になっていた子もいました。子どもたちの興味関心は様々だということを、あらためて教わりました。以前も似たようなことを書きましたが、子どもの「好き」は様々です。その「好き」をどのように伸ばし、どのように生かしていくかも様々です。私たちが子どもたちにすべきことは、一人ひとりの「好き」を見つけるお手伝い、それを伸ばしていくお手伝いでもあると言ってもいいと思います。全員が天文好きであったり、全員が宇宙飛行士になったりする必要はありません。それぞれの「好き」が見つかることが大事だと思っています。

明日はいよいよ夏祭りです。自然をテーマにして、「いかに自然に対して興味を抱かせるか」を考え、活動してきました。シロップ作りなど、保護者の皆さんのありがたい協力もありました。梅雨明け前の夏祭りになってしまいましたが、できることなら園舎内ではなく園庭で行いたいと思っています。今夜も天気予報から目が離せません。