園長のひとりごと

こども園、福祉全般、寺院関係、走ること、食べること、いろいろと。

迷うことと文章を書くこと

ずいぶん前の「折々のことば」より。

迷うのは、自分で選ぼうとしている証拠。自分の頭で考えている人だけが得られる「勲章」みたいなものだ。
小国綾子

鷲田さんのことば
それでも迷いが吹っ切れない時は「やったことのない方を選ぶ」と毎日新聞記者は言う。嫌な仕事もやってみたら発見があったり、「できないこと」ばかり数えて凹(へこ)んでいた子育て期に旅に出たら、赤ん坊がいたからこそできた経験があったり。人生に思いもよらない線がいっぱい引けた。『?(疑問符)が!(感嘆符)に変わるとき』から。

 

迷うことばかりでヘコみ続けているけど、自分で考えようとしているわけだから最悪の状態ではない。でも止まり続けてしまってはいけないので、やったことのない方をあえて選ぶくらいの大胆さで前へ進むことも大事。失敗したらやり直せばいい。ただそれだけのこと。

そしてもう1つ、文章を書くことについて。

作文の秘訣(ひけつ)を一言でいえば、自分にしか書けないことを、だれにでもわかる文章で書くということだけなんですね。
井上ひさし

鷲田さんのことば
自分がいちばん大事に思っていること、辛(つら)いこと、嬉(うれ)しいことを書く。一人ひとり少しずつ違う「その違うところ」を平明に書く。いい文章はそのことで人の心を動かすと、作家は『井上ひさしと141人の仲間たちの作文教室』で語る。彼は生前よく、「むずかしいことをやさしく、やさしいことを深く、深いことを面白く」とも語った。(鷲田清一

 

文章は書き続けることで書き方が少しずつ見えてくると思っていたけど、「自分にしか書けないことを、だれにでもわかる文章で書く」ところまでいくべきだとすると、ちょっとどころかかなり大変なことだと思う。でも、自分にしか書けないことは何かしらあると思うので、挑戦する価値はあるはず。 そして「むずかしいことをやさしく、やさしいことを深く、深いことを面白く」ということは、難しいことを面白く表現できるのが一番いいわけだから、やっぱりおもしろさやユーモアは大切。