園長のひとりごと

こども園、福祉全般、寺院関係、走ること、食べること、いろいろと。

2019年6月

動物占い
6月1日にあさりこども園とさくらこども園の合同保護者講演会が行われました。講師は個性心理學研究所の認定講師、小嶋泰輔さんです。小嶋さんのお話は“動物占い”を使って人には様々な個性があることを明らかにしていくものでした。動物占いとは、生年月日から分かるその人の性格や運勢を12の動物キャラ(猿・ライオン・こじか等)に分類し、それをさらに60タイプまで細かく分類していく占いです。60のタイプを眺めていると、それぞれ特徴があり個性が大きく違っていることがよくわかります。小嶋さんは人間関係の悩みを軽減するために「聖なる諦め」という言葉を教えてくれました。「諦める」には「断念する」の他に「つまびらかにする、明らかに認める」という意味もあるそうです。人間関係の悩みの多くは「相手の行動の意図がわからない」とか、「なぜ自分の言うことをわかってくれないのか」ということが原因だったりしますが、諦める、つまり自分と相手との違いを明らかに認めることによって、相手の行動や考えを受け入れることができるようになり、関係は良好になりますよと話されました。

【違いを認める】
私たちは、他人も自分と同じような考えを持ち、同じように行動するはずだと考えがちです。でもよく考えるとわかりますが、そんなことはあり得ません。性格だけでなく経験も置かれている状況も違っているので、考えが全く同じになるわけがありません。なのに日々の関わりの中ではつい「同じであるはず」と考えてしまい、そこから摩擦が起きてしまったりします。自分と相手は違う、違っていて当たり前と認め、受け入れることからスタートできれば、問題やトラブルの多くは解決の道が見えてくるんじゃないでしょうか。

【どう受け取られるか】
少し別の角度から自分と相手が違うことについて考えてみます。私たちの仕事は他者と向き合う仕事です。その中であいさつや会話などたくさんのやりとりが交わされますが、自分の声かけや対応がどのように受け取られるかは相手に委ねることになります。極端に言えば、自分は丁寧に話したつもりでも、失礼な言い方をされたと相手が受け取ってしまうこともあり得ます。そんなときに「自分は丁寧に対応しているから悪くない。間違った受け取り方をした相手が悪い。」と思うとしたら、もうその先はありません。自分と相手は違っていることを前提に、言葉や対応を通して自分の伝えたいことがしっかりと相手に伝わっているかどうか、振り返ってみるのも大切なことです。他人行儀でへりくだった対応をしてくださいと言っているのではありません。自分の言葉や対応を受け取るのは自分とはタイプの違う相手だということを忘れないでいてもらいたいのです。そのことを忘れないために、違いを知る動物占いは役に立つかもしれませんよ。