園長のひとりごと

こども園、福祉全般、寺院関係、走ること、食べること、いろいろと。

2021年2月

【人権意識】
某五輪・パラリンピック組織委員会の某元会長の発言が世界中で話題になっています。この発言については様々な論点があり、みなさんもそれぞれに考えていることがあると思いますが、私はテニスの大坂なおみさんの「情報不足で少し無知な発言だと思う」というコメントを支持しています。今起きている様々な人権問題に関心を持ち続け、自身の人権感覚を常に点検していれば、今回の発言にはならなかったのではないかと考えるからです。ここで某会長の発言を非難することはしませんが、代わりに私たちの振り返りの機会にさせてもらいます。花の村の仕事は、全ての人がその人らしく生きていけるようサポートすることです。人権を尊重する立場に立って利用者や子どもと向き合う姿勢でなければいけません。だからこそあちこちで起こる人権問題に触れるたびに、じゃあ自分の人権意識はどうなのか?と点検する機会にし、持っている知識をアップデートし続ける方ことが大切だと教えてくれている、そう考えるようにしましょう。

【メンバーを多様に】
「花の村の理事・評議員のメンバー構成についてこんなことを考えています」と、先日朝礼で話しました。その内容は「理事、評議員の性別や年齢を多様にしていく」というものです。現在の花の村の理事は男性6名、女性3名の計9名、評議員は男性8名、女性2名の計10名と男性の数が多いのですが、時間をかけて同数に近づけていくことを数年前から進めています(厳密には私が決められることではないので、そのようにお願いしているという意味です)。花の村の事業に対して多様な視点から意見を出してもらいたいですし、「男性だから」「女性だから」と性別によって役割を区別する組織ではないことを示すためにも、理事・評議員のメンバー構成を変えていく必要があると考えています(決して今のメンバーではいけないという意味ではありません。諸事情で交代が必要になったときに徐々に変えていくという意味です。)。今後はそのような変更を進める組織が増えていくでしょう。人権に関する認識が深まっていき、社会のあり方自体も変わっていく様子に対して、しっかりとアンテナを張っておきましょう。

【新しいことを始めるとき】
新しいことを始める時のスピードについて書きます。仕事で新しいことをやってみたいと考えたとします。その際、じっくり時間をかけて進める方法と、少しでも早く始めて早く形にする方法の2つの選択肢が出てきます。どちらかというと、時間をかけていいものにしていきたいと考える方が選ばれがちですが、出来は6割くらいでもいいからすぐに実現させるにはどうすればいいか?を考えることにチャレンジしてもらいたいという話です。私自身のことですが、花の村の仕事の中でも考えすぎて動くタイミングを逃してしまったことがいくつもあります。完璧に近いものを求め過ぎてなかなか動き出せず、気づけば状況が変わっていて動くどころではなくなっていた、そんな悔しい思いを何度もしています。もちろんじっくり進めた方がいいこともあります。明らかに適した時期があるものであれば、その時期に合わせて動くしかありません。でもいつ動いてもいいものであれば、少しでも早く始めて形にすることを考えてもらいたいです。

【動くスピード】
早く始めたことによる失敗もあるでしょう。でもタイミングを逃して動けなくなることは防げます。時間が足りずに思った結果が得られないこともあるでしょう。でも次にやるときはどのくらい時間をかければいいかを学べます。チャレンジに時間をかけ過ぎるとチャレンジできる回数が減り、学びも減ることになります。花の村はチャレンジし続けることを推奨しているので、そのチャンスが減ることはなんとかして避けたいです。私自身も躊躇することを減らす思考に変えていきます。みなさんも動くスピード、始めるスピードを意識してみてください。ただし、動く前に相談することは忘れずにお願いします。

【ワクチン接種】
コロナウイルス感染症のワクチン接種について、具体的な話が頻繁に聞かれるようになりました。接種開始時期は「2月中旬から…」「4月以降に…」「6月になる可能性も…」とはっきりとしたことがなかなか示されないのでやきもきしますが、江津市でも接種の準備は進められているようなので、間もなくであることは間違いないでしょう。来年度は感染症対策を油断せずに継続しながら、ワクチン接種後の新たな状況にも対応していくことが課題になってきます。今年度考えたこと、体験したことを活かし、来年度に向けて準備を進めていきましょう。まだまだ分からないことの多いワクチンではありますが、少しでも事態が改善していくことを期待しています。