園長のひとりごと

こども園、福祉全般、寺院関係、走ること、食べること、いろいろと。

記録、デザインの選択、思いの強さ

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ある園のアート担当の方がまとめられた活動報告書というか、それ自体がアート作品のような冊子を見せてもらいました。写真がたくさん使われていて活動の様子がよくわかる内容です。全体を通して熱い文章が書かれていて、その方の思いの強さが伝わってきます。

この活動報告書には3つのすごい点があると思っていて、そのことについて簡単に解説します。

1つめは、全ての活動を記録し続けたこと。最終的にこの報告書を作成することをイメージしていたかどうかは本人でないとわからないことですが、少しでも記録が抜けてしまえばここまでの報告書は書けません。写真を撮る、子どもの様子を記録する、大人の関わりも含めた全体の様子を記録する、それらがきちんと行われていたことがすごいと思います。

2つめは、この報告書の形を考えついたこと。どんなページのデザインにするかによって、伝えたいことがどのように伝わるかが変わります。それだけデザインは大事なわけですが、おそらくこれを制作するまでに様々なデザインに触れていて、そこから自分らしいデザインを見つけたんだと思います。この方が今まで見てきたものと、使用するデザインをうまく選び出す力と、それらがうまくマッチしたんだと思います。

3つめは、思いの強さ。文章を読んでいると園としての思いも当然表現されていますが、それと同じくらい個人の思いがにじみ出ています。にじみ出るというより、結構なだだ漏れ状態だともいえます。でもそれがいいんですよね。これが完全に園としての思いを表現するものであれば、もっとあっさりしたものになっていたでしょうし、そうなるとここまで思いの強さは伝わってこなかったかもしれません。園として活動報告を発信することしか考えていませんでしたが、個人を前面に出して結果的に園の思いも発信することになる形もありですね。

継続した記録、デザインの選択、思いの強さ。この3つを軸にいろんな活動を整理してアピールするツールを増やすことはできそうです。紙で仕上げるか、web上にまとめるかよっても伝わり方は変わるはずです。どの園でも参考になり応用できる素晴らしいものを見せてもらいました。感謝です。