園長のひとりごと

こども園、福祉全般、寺院関係、走ること、食べること、いろいろと。

2023年1月

【ハナハナ新聞のこと】
ハナハナ新聞48号の発行に向け、広報委員会のみなさんが編集作業を続けてくれています。ハナノヒトで取り上げる地域の人の記事、各事業所の取り組みを取り上げる記事を読ませてもらいながら、地域の人に対する思いや事業所の情報発信の意識が変わってきているのを感じています。ハナノヒトの記事からは、地域にこんなすごい人がいる、こんなにお世話になっている、こんな人と関わっていきたいといった思いが伝わってきますし、事業所情報からは、利用者さんや子どもたちがいきいきと活動している様子を知ってもらいたいという思いが伝わってきます。ハナハナ新聞は少しでも多くの地域の人に読んでもらいたいのは当然ですが、職員のみなさんにもじっくり読んでもらいたいと思っています。他の事業所がどんなことをしているのか、広報委員会の人がどんなことを考えて記事を作っているのか、そんなことをハナハナ新聞から感じてもらいたいです。ちなみに今回のハナノヒトに登場してもらうのはものすごく個性的な方です。そちらも楽しみにしておいてください。

【ベンチのこと】
年末に江津工業高校の生徒さんによるベンチ製作と設置が終わりました。ベンチが持つ4つの効用『①歩行距離が延びる②滞在時間が長くなる③経済効果④健康度・幸福度が上がる』を期待して設置してもらったものです。担当してくれた先生はベンチの設置によってどのような効果が得られたかを作ってくれた生徒に還元したいと考えておられるため、利用者さんの行動がどう変わったかの情報を提供することにしました。といっても設置からの期間が短いため、今回は簡単なアンケートを職員に答えてもらったものを提供するだけです。春以降に改めて利用者さんの行動の変化を確認し、何らかの形で江津工業へ還元したいと思っています。

今回のアンケートでは、少し高くて座りにくさがある、押し車等を使う人が座りやすいようベンチの周りは土でない方がいい、斜めでない座面のベンチがあってもいいといった具体的な声を聞かせてもらいました。1回で改善の必要のないベンチを作ろうとしていたら、まだまだ時間がかかり設置には至っていなかったはずです。1回目で大満足のものを作ろうとして事前調査に時間をかけすぎるのではなく、まずやってみて、それに対する意見を集めて改善したり、次の参考にしたりするやり方が圧倒的にスムーズです。ですので今回のベンチもこれで完成とは考えず、届いた意見をもとに改善策を検討します。

【種まきのこと】
過去に働いていた会社で、「種まき」の重要性を繰り返し教えられてきました。『今お客さんが来てくれているのは過去の種まきの結果である。過去に商品説明を丁寧にした、お客さんの困りごとに誠実に対応した、そうした「種まき」の積み重ねが今のお客さんとなって表れているだけ。今お客さんが来てくれているからといって種まきをやめてしまえば、未来のお客さんはいなくなってしまう。』そんな内容です。

花を咲かせたいときは種をまきますし。種をまかなければ花は咲きません。これは誰もが知っていることです。そしてどんな事業も同じで、期待する成果を出そうとするならば種まきが絶対に必要です。過去の種まきが今の結果であり、今の種まきが未来の結果を作っていきます。今うまくいっていないことがあれば、改善していくために今の課題に合わせた種まきは当然必要です。今うまくいっていることも過去の種まきの結果であると考えれば、それを未来に向けて継続していくための種まきも必要です。

今までの花の村のサービスが地域の人に必要とされてきたのは、それを作ってきた過去の行動のおかげです。地域の人に信頼され福祉サービスを任されているのも過去の行動によるものです。ここまで積み上げてきてくれたものに感謝しつつ、これから先も地域に人に必要とされ、信頼されるサービスを提供し続けるためには、今後に向けた種まきは絶対に必要です。

「チャンスというものはちゃんと準備をした者だけに微笑んでくれるのです。」これはキューリー夫人の言葉だそうです。今後やってくるであろうチャンスをつかみ、時代の変化にうまく対応していくためには準備が必要です。これも種まきの話です。今後も地域に必要な事業を続けていくために、種まきを継続していきましょう。