7月7日(日) 赤ちゃん学会2日目
赤ちゃん学会2日目は保育部会のワークショップが行われました。実践者、研究者、養成校教員など様々な立場の人が集まって自由に意見を交わします。こうやって文章にすると簡単そうに思えますが、実は会の設定がとても大事なんです。様々な立場の人が集まるから余計に大事です。ということで、この会がスムーズに進むように中心メンバーが事前に綿密な打ち合わせをしてくれていて、僕は最後の方にちょっとだけ乗っかりました。
まず会の目的。これは昨年から変わっていません。変わっていないということは大事だということです。
1. こどもの育ちに関わる多様な人が
2. 緩く循環的につながりながら
3. 互いのリテラシーを高め
4. こどもの発達と自分自身に資する研究・実践を探求する
この目的のもと、設定したテーマは次の通り。
そもそも「誰のために」「何のために」保育の質を定義するのか?
−こども?保護者?保育者?研究者?−
「保育の質」という、その言葉を使うだけでそれなりに聞こえてしまう不思議な言葉で、みんなが便利に使っているけどはっきりした定義はなく、しかも使う人によって意味することが違っているという、かなりやっかいな言葉です。それをみんなで話し合いました。答えを出そうというものではないし、そもそも出そうとしても出るようなものではありません。そんな難解な話し合いにも関わらず、最初からかなり盛り上がっていました。
話し合いの約束事も影響してるのかもしれません。これも去年と同じなんですが、5つの禁止事項があります。
・一人語り
・「先生」呼称
・独断と偏見
・批判と否定
・あきらめ
これらのことが事前に十分に話し合われ準備されていたからこそ、いい話し合いが行われたと思っています。答えは出ていないけど、話し合った価値は間違いなくありました。そしてこの会を継続していき、立場が違っていても同じ目的のために議論するのは当たり前のこと、同じテーブルにつくのは当たり前のことになっていくことを期待しています。30年くらいかかるとしても、そこに力を注いでいきたいと思います。