園長のひとりごと

こども園、福祉全般、寺院関係、走ること、食べること、いろいろと。

2019年10月

認知症になってもならなくても】
GHやかたのYさんの研修参加報告書を読ませてもらいました。認知症介護指導者の研修で、内容は「認知症を受け入れる文化づくり」だったようです。報告書には次のような感想が書かれていました。

私たちは今まで認知症にならないことを目指していたので、認知症予防は健康を保つ上で重要だと考えていましたが、それは自分たちに「認知症にはなりたくない」「認知症にはなってほしくない」という思いを植え付けていると気づきました。

今まで認知症は”脳の病気”と言われてきましたが、90歳以上では圧倒的多数となっており、アメリカではアルツハイマー認知症は老化と考えているそうです。病気と捉えると良くない状態、治さなくてはいけない状態になりますが、老化と捉えると人として当然の変化だと受け入れやすくなります。そのように理解した上で、認知症予防のためにできることはもちろん継続していくけど、認知症になることは自然なことで、認知症になってもならなくてもあなたの価値は変わらないと伝えていきますと、報告書はまとめられていました。すごくいい学びがあったことが想像できる報告書でした。

【天気の話】
私たちは何気なく晴れの日は「天気がいい」、雨の日は「天気が悪い」と表現します。こども園では、「天気に良いも悪いもない。悪いものがあるとしたら、その天気にそぐわない服装をすることである。」という素敵な言葉に出会って以来、雨が降るとレインコートを着て雨の感触を味わう活動も行うようになりました。どんな天気でも、私たちの捉え方次第でいくらでも活かすことができることを気づかせてもらったわけです。身体の変化、状態の変化をどう捉えるかも似ていると思います。良くない状態、治さなくてはいけない状態、排除すべき状態と考えるのではなく、いい状態とまでは言わなくても、そのまま自然なことと考えることができれば、受け止め方や対応の仕方は変わってきます。身体の状態や病気のことを自分はどう捉えているか、子ども1人ひとり、利用者1人ひとりをそのまままっすぐに見ているか、点検する機会を作ることは大事です。

【取材】
10月30日(水)に花の村を取材してもらいます。花の村の様々な仕事を学生に知ってもらうために就職活動情報誌に載せてもらい、その冊子は県内の山陰両県の小中高、中国地方と関西の大学・専門学校に配布される予定です。取材当日は3名の職員がインタビューを受け、今行っている仕事について話してもらうことになっています。花の村がどのように取り上げられ、学生にどう受け止められるかは分かりませんが、私たちの仕事をまっすぐに伝えることができれば、関心を持ってくれる人はいると思います。3名の言葉がどのように取り上げられ、どんな誌面になるか楽しみにしておいてください。