園長のひとりごと

こども園、福祉全般、寺院関係、走ること、食べること、いろいろと。

忙しい時ほど

先週のこと。園内を歩き回って環境の変化を見ていると、実験をしたり感触を楽しみながら遊ぶおもちゃが充実していることに気づきました。よく考えられたものが揃っていたので担当者に製作の意図や経緯について話を聞くと、同僚から「忙しい時ほど(環境を充実させることに)力を入れた方がいい」とアドバイスされたので充実させなければと行動した、とのこと。

これってすごいことだと思った分けですが、その理由は2つ。

まず1つめは、アドバイスの適切さです。忙しくなって環境が乱れてくると、子どもの関心や刺激が薄くなり自分たちで遊びに没頭することが難しくなります。トラブルも増えるでしょう。反対に、子どもをよく見て、その子がどんな発達段階にあるか、どんなことに興味を持っているかを見て、それに応じて環境を変えていけば、子どもの「やってみたい!」はどんどん促されます。そして自分たちで遊びに没頭し、創意工夫も生まれてきます。そのことを理解しているからこその素晴らしいアドバイスです。

そして2つめ。どんなにいいアドバイスでも、スタッフ間の信頼関係がなければここまでまっすぐアドバイスできないでしょうし、聞いてもすぐに実行に移すことはできないでしょう。いいと思ったことを遠慮せずアドバイスした人も、そのアドバイスをすぐに実行に移した人も、そんなスタッフ間の関係を作っている他の人たちも、みんなすごいと思います。

その次は、ではそのおもちゃがもっとおもしろいものになる改良ポイントはないか、別の機能を持たせることはできないか、もっと不思議さが増すような工夫はできないか、といったことを考える(1→2,3,4と変化させる)ことを進めていけばいいだけですが、まず動いて何かを作り出す(0→1にする)一番難しいことができているのでその後はスムーズにいくと思われます。いや、それは一般的なことで、もしかしたら1→2,3,4と変化させることが得意ではないのかもしれません。まあそれは後日考えることにします。