園長のひとりごと

こども園、福祉全般、寺院関係、走ること、食べること、いろいろと。

2/21『なぜ外国人女性は前髪を作らないのか』

21冊チャレンジの2冊目は『なぜ外国人女性は前髪を作らないのか』(サンドラ・ヘフェリン)。
 
タイトルに惹かれて読んでみた本。日常の視点から人権を考える時間を増やしたいと思っているところだったからちょうどよかった。「前髪を作る」ことがどんな行為を指すものなのか理解できていないけど、その行為自体がわからなくても国によって文化によって大切にしていることが違っているのはよくわかった。でも前髪の話はほんの少しで、女性が社会でどんな見られ方をしているのか、どんな生き方をしているのか、日本では、欧米では、を様々なテーマから楽しく知ることのできる内容。例えば

『「離婚しない」ニッポンの夫婦の不思議』の話。
夫の悪口を言いつつ「離婚するつもりは一切ない」女性は欧米では少ないことも興味深い。仲がよければ結婚を維持するし、相手に対して愛がなくなれば離婚の決断をして次の恋に向かう考え方は、それがいいかどうかではなくもっと広く知られた方がいいんじゃないかと思う。そんな決断をしている人が世界にたくさんいることを知っているだけで、選択肢が増えて楽になれる、自分らしく生きられる人が増えるのではないかと。
 
『「伝統だから女人禁制」はどこまで通用するか』の話。
伝統は伝統で大切。でも伝統が大切だからといって、女性の生きやすさよりも優先されるのはおかしいというシンプルな話だと思う。過去は過去、過去にあったことは否定しない。ただそれとは分けて、今の人は今の時代の価値観に合わせて生きられるようにする。ただそれだけのことだと思うけど、なかなか変わっていかないのが現状。でも少しずつ変わってきているのも確か。
 
この本のような話題がもっともっと共有されてほしい。