『サブマリン』
『チルドレン』を読んでしまったら続けて読みたくなるのが『サブマリン』(伊坂幸太郎)。続編だけど、チルドレンとは少し違う世界が描かれている
善悪について至るところで描かれていて、こっち側から見ると悪だけど、反対側から見ると悪とは言えない部分もある、それに対して自分はどう思うかをずーっと問われているような気分になる。簡単に判断できることではないし、そもそも善悪をきっちり分けることができるのかも怪しい、そんなことばかりだと暗い気持ちになってしまうけど、そんな気持ちに対する向き合い方を陣内の振る舞いが教えてくれているようにも思う。相変わらず陣内のキャラクターは秀逸。
好きなシーンは唐揚げの油と車のフロントガラスの相性のところ。今あちこちで似たようなことが起こっているけど、それに振り回されてはいけないよなと教えてくれている。大事なことこそユーモアを込めた方が伝わりやすいとも。