園長のひとりごと

こども園、福祉全般、寺院関係、走ること、食べること、いろいろと。

ベンチについて考える

午前中は主な活動エリアにあるベンチの調査をしました。調査といっても特別なことをするわけではなく、どこにどんなベンチがあるかを確認する程度のことです。今日見つけたベンチはこちら。

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「マイパブリックとグランドレベル」を読んで以降、ベンチの効用について考えることが増え、ここにベンチがあれば…思うことも増えました。田中元子さん曰く、ベンチには4つの効用があるとのこと。

①歩行距離が延びる
ベンチは身体を休ませること以上に、まちの中で立ち止まり、過ごし、思考する時間を与えることで、人々の次の行動に大きく影響します。何よりも、人々はより長い距離を歩くようになります。
②滞在時間が長くなる
ベンチは、無料でそこに居ることができる最小のインフラです。ベンチがあることで、人々のまちにおける滞在時間が長くなります。人が行き交うまちに居る時間が長くなることは、さまざまな二次的効果へとつながります。
③経済効果
まちに居る時間が長くなること、行動範囲が広がることは、そのエリアにおける消費へと直結します。よりお金が落ちていくということは、より人の賑わいのある風景がそこに生まれ、人をさらに呼び込むことになります。
④健康度・幸福度が上がる
まちに滞在する時間が増えるということは、人と人が出会う確率が高くなり、人々の会話量が増えます。さりげない日常のコミュニケーションの増加は、真の健康的状態、そして幸福度を向上させていきます。


こんな風に整理して考えたことがなかったため新鮮でした。せっかくなので、どこにどんなベンチがあればおもしろくなるかを考えてみることにしました。ニューヨークの取り組みなんかおもしろいですよね。いろんな取り組みを参考にしながら楽しく進めていくことにします。

www1.nyc.gov

 

ベンチ調査の次はあさりこども園へ。

今日は隣の市で鯛焼き屋をされている方が園庭でお店を開いてくれていました。

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子どもたちはチケットを手にして買い物体験をし、できたての鯛焼きを食べます。

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買い物体験も楽しいですが、鯛焼きを作るところをすぐ近くで飽きるまで見るのも楽しいことです。鉄板の熱を感じながら作る工程をじっくり見る体験は、クッキングへの意欲につながるでしょうし、ごっこ遊びが豊かになることにもつながっていきます。

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こうした仕事を見る機会はチャンスがあれば積極的に作っていきたいと思います。それにしても甘くて香ばしい香りが園庭に漂ういい時間でした。


午後は来年度に向けての会議。人口減少地域独特の課題に対応していくために考えなければいけないことはまだまだたくさんありますが、この課題自体が前例のないことなので考えるのは結構楽しかったりします。