園長のひとりごと

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テスラのミッションから考えたこと

アメリカに電気自動車で有名なテスラという会社があります。現在の自動車業界はテスラ抜きには語ることができないほど影響力の大きい会社です。そんなテスラですが、会社のミッションは「世界の持続可能エネルギーへのシフトを加速すること」となっていて、電気自動車について書かれていないことに驚きました。テスラが実現したいのは持続可能なエネルギーの普及、誰もがそのエネルギーを使えるようにすることです。ではどのように電気自動車が関係してくるのでしょうか。

持続可能なエネルギーと言えば太陽光や風力で発電する電力で、これらは昼間や風の吹いているときにしか発電できないため、そこで作った電力をたくさん貯めておくことのできるバッテリーを安く作る必要があります。そのためにはバッテリーをたくさん作らないと価格は安くなりません。まず最初は高くても買ってくれる、そんな魅力的なバッテリー付きの製品を作らないとバッテリーの生産量は増やせません。では何を作ればいいだろう?と考えて出てきたのが電気自動車の高級スーパーカーです。

高級電気自動車が売れてくるとバッテリーの生産量が増え価格は安くなり、そうするともっと手頃な価格の電気自動車が作れるようになります。さらにたくさんの電気自動車が売れるようになるとバッテリーが大量生産され価格も下がっていくサイクルが出来上がります。その結果、安いバッテリーが普及して家庭にも設置できるようになり、持続可能なエネルギーを誰もが使える状態に近づいていきます。これがテスラが描いているビジョンです。電気自動車はミッションを実現するための手段であることが分かります。

理念と事業の関係については、テスラも花の村も変わりはありません。電気自動車の販売を通じて持続可能なエネルギーの普及させるのがテスラで、様々な事業を通じて地域を活性化するのが花の村です。様々な事業とは「ひとりを大切にする」ことで成り立っている介護・保育・育成事業のことで、その事業によって一人ひとりに満足してもらい、地域の活性化につなげていこうというのが花の村のビジョンです。

では「地域の活性化」とはどんな状態のことを指すのか。このことを具体的にイメージできるようにしておくことが必要です。例えば、人が増えて賑やかになったり経済的に豊かになったりすることも「活性化」と言えるでしょう。ですが、それを最優先するのはこの地域には合わないと思います。それよりも、”楽しい”や"おもしろい"が少しでも増えることを「活性化」と考える方がしっくりきます。

私たちが一人ひとりを支援することによって生活がスムーズになってきた、この地域での生活が少しでも楽しいものになってきた、様々な取り組みによっておもしろいことが増えた、そんな風に感じてもらえる事業にしていきたいと思っています。そのための新しい取り組みもいろいろと作っていきたいと思っています。花の村の資源を活用するとこんなことができるのでは?こんな取り組みもおもしろいのでは?といったアイデアをいつでも募集しています。