小事を捨てて
中央仏教学院に通っていたことがあります。
そこで同じクラスだった石田氏がおもしろい活動をしていたのでのぞいてみました。
ニコニコ生放送で取り組みを紹介していて、聞き役のみほとけさんが「お斎(おとき)」を「おさい」と読んだり、石田氏の仏教の話を少し違う受け取り方をしたりといった場面があったんですが、石田氏は全く動じず訂正したりもせずにそのまま話を進めていくのを見て考えさせられました。
正しい答えがあるものを間違えている場合、その間違いを指摘し修正するのはおかしなことではありません。ですが、指摘することで会話が止まってしまったり、次は間違えないようにしなければと萎縮してしまったりすることもあるはずです。今回の石田氏の場合、みほとけさんや視聴者に自分の取り組みに対して関心を持ってもらうことが目的なので、細かな間違いなんか気にせず、気持ちよく取り組みの話を聞いてもらうことが大切だと判断したんでしょう。間違いは後でも訂正することができるわけですし。
小さなことにこだわってしまい、大事な目的が果たせなくなるのはもったいないです。「小事を捨てて大事をとる」という言葉があるかどうか知りませんが、小さなことは平気な顔をして流してしまうくらいの余裕も必要だと、石田氏の受け答えを見ながら思いました。
小を捨てて大に就く、小の虫を殺して大の虫を助ける、小事に拘わりて大事を忘るな、調べてみるといろんな言葉があります。そういえば最近見た「五稜郭」でも、勝海舟が榎本武揚に対して「一時の情で大事を見失うなよ」と言っていました。これも似たような言葉です。清濁併せ呑む、も少し似てますね。
サウイウモノニワタシハナリタイ。