園長のひとりごと

こども園、福祉全般、寺院関係、走ること、食べること、いろいろと。

買い物代行の形態

2月8日から山陰中央新報社が買い物代行を始めていたことを、昨日の新聞広告で知りました。

www.sanin-chuo.co.jp

取り扱う商品が日用品に限られていたり、複数のお店での購入はできなかったり、銘柄指定ができなかったりと、そんなに自由度が高いわけではありません。ですがコストを考えると、ここまではできる、ここからはできないときちんと線を引くことは重要です。あとはどこで線を引くかで、どの事業所のどのサービスが残っていくかが決まるはずです。

対象者ですが、記事中には「コロナ禍で自宅療養を余儀なくされたり、高齢で生活物資の調達に困っていたりする島根県内在住者が対象」とありますが、料金は新聞代と一緒に精算するとなっています。購読者が対象なのか、購読していなくても条件に当てはまれば対象になるのか、そのへんは記事だけではよくわかりません。

買い物支援は高齢者の多い地域では以前から課題になっていましたが、コロナ禍になって自宅療養者への買い物支援の動きが始まって以降、この支援に対しての注目度が上がっているように感じます。今のうちに支援の仕組みが複数できて、高齢者が当たり前のように利用できるくらいになることを期待しています。

 

別の記事も見つけました。

www.sanin-chuo.co.jp

スマートフォンで店内の様子や商品を撮影し、自宅にいる利用者にリアルタイムで見て品定めしてもらいながら、買い物して届ける。」この形態はいいですね。買い物の最大の目的は必要なものが手に入ることであるのは間違いありません。でも、品物を選ぶ行為にも意味があるし、なによりそこが楽しさだったりします。山陰中央新報社の買い物代行では銘柄は選べない、吉賀高校の買い物代行は商品が選べる。後者の方が圧倒的に手間はかかるけど、この要素をばっさり切り捨てるのはもったいないです。基本は選択できないけど一部選択できるとかでもありでしょう。

高校と社協が一緒になって行っているこの買い物代行の費用が気になるところです。試験的な意味もあると思うので、そんなに高い金額にはなっていないと想像します。この取り組みが終了しても他の事業所が引き継いでいこうとなるように、適当な料金設定になっているかどうかがこの手の取り組みの重要なところです。ボランティアでは成り立つけど事業としては…の形はあまりにも多いのが過疎地の現実としてあります。そろそろボランティア頼みから抜け出さないといけません。