園長のひとりごと

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【過疎×保育 その3】他者と折り合いをつける力

他者と折り合いをつける力

子ども同士の関わりを大切にする〉の中で、「コミュニケーション能力、問題解決能力、他者と関係を築いていく社会的スキル、感情のコントロールといった、いわゆる非認知能力の育ちが重要」と書きました。一般的に非認知能力と言われているものは他にもあり、非常に幅が広く、定義するのが難しい言葉ですが、ここでは「他者と折り合いをつける力」とします。

コミュニケーションや問題解決も、他者と共に生活していく、折り合いをつけていくために必要な力です。他者と折り合いをつけるといっても、全ての人と仲良くという意味ではありません。互いに迷惑をかけながら、でもできることで助け合い、なんとか共に社会を形成していく、くらいの意味です。別な言い方をすると、他者と大きな問題を起こさずにそこそこやっていく、くらいでしょうか。

社会にはいろんな人がいます。考え方も多様な中で、みんなが同じ考えになるのは不可能です。考え方の違いは違いとして認め、適度な距離感でつきあっていくことがとても大切です。

別の問題として、人口減少が進んでいる地域では住民同士で支え合う必要が、その支え合うつき合いを煩わしく感じてその地域を離れていく人も少なくないと聞きます。支え合い必要がある、でも干渉しすぎない距離感は保ちたい、その両立はたしかに難しいことです。

今後は、地域の規模に応じた人と人の距離感を身につけることが非常に大切になってくると思われます。だからこそコミュニケーション能力、問題解決能力、他者と関係を築いていく社会的スキル、感情のコントロール、つまり「他者と折り合いをつける力」が必要だということになります。

この力をつける最初のステージが、子ども集団のある保育園、認定こども園です。

 

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