園長のひとりごと

こども園、福祉全般、寺院関係、走ること、食べること、いろいろと。

2022年5月

【ありがとう】
少し前の話ですが、デイサービスの運転手のHさんは迎えに行った際に利用者さんから「ありがとう」とよく言われるようで、「ありがとうと言われるととても嬉しい。ここの利用者さんはいい人が多い。」と話していました。別の話ですが、グループホームさと・やかたのSさんは、トイレ掃除をしたときに入居者さんから「ありがとう」と言われたそうで、「ありがとうと言われて嬉しかった。もっとがんばろうと思った。」と話していました。

自分の行動に対して「ありがとう」と感謝の気持ちを伝えてもらえるのは嬉しいことです。どんな仕事でも「ありがとう」と感謝してもらえることは仕事のやりがいとなり、それが仕事を続けるモチベーションになります。花の村の事業は、花の村のサービスを利用してくれる人に満足してもらうことをまず目指しています。満足してもらい、それが「ありがとう」と感謝の言葉になって返ってくる、その思いを受け取りもっと満足してもらうためにはどうすればいいかを考える、そんなサイクルを創り出していくことが花の村の事業のあり方です。

上で書いた話は私が「ありがとう」と言われたわけではなく、あくまでもHさんとSさんがもらった「ありがとう」の話です。ですがその事実を聞いただけ、たったそれだけのことで私も嬉しくなりました。自分に関係する「ありがとう」の話でなく同僚に関係する「ありがとう」の話でも嬉しくなれるし、仕事に対するやりがいを得られるものなのかもしれません。だとすると「こんなことに対してありがとうと言ってもらえた」「こんなことがあったのでありがとうございますと感謝の気持ちを伝えた」など、ありがとうにまつわる話は職場内で積極的に共有した方がいいかもしれませんね。

 

【次世代の育成】
進学を希望している石見地区の高校生に対して地元企業のアピールをするイベント、浜田商業の生徒に対して同じく地元企業のアピールをするイベントが6月にあり、両方に参加することになっています。アピールを担当してくれるのは、前者があさりこども園のHさんとさくらこども園のFさん、後者が小規模多機能合歓の丘のMさんとさくらこども園のUさんです。

私たちは今の事業をより良いものにしていくこと以外に、福祉の仕事を担っていく次世代の育成にも取り組まなければならないと考えています。介護、保育、育成の仕事が社会にとって必要な仕事であること、サービスと提供する側と受ける側が対等な関係で互いに感謝と敬意をもって関わる素晴らしい仕事であること、そんなことを伝えるのも私たちの役割です。

これらのイベントに参加し始めたのは3年前からで、まだまだ取り組みは十分ではありません。10年くらいの長いスパンで計画を立て、地道に取り組んでいくつもりです。地元の小学生や中学生に対して職業体験の機会を提供することも継続していきます。そうした場が今後出てくれば、いろんな人にアピールの担当をお願いすることになります。自分たちの仕事を第三者にアピールする体験は仕事を客観的に見る機会になり、仕事の意義を再確認できる貴重な経験にもなるはずです。声がかかったときは積極的に挑戦してみてください。

 

【8つの柱】
長いスパンでの取り組みといえば、次の8つを考えています。

①既存事業及びサービスの見直し
②新規事業の開発
③法人の強みの再確認と広報
④ICTの積極的な導入
⑤地域とのより良い関係の構築
⑥医療との連携強化
⑦新たな働き方の提案
⑧福祉を担う次世代の育成

既に取り組みが始まっているもの、検討が進んでいるもの、検討が始まった段階のものなど、進み具合は様々ですが今後少しずつ形にしていく予定です。これらに関してみなさんの声もぜひ聞かせてください。こんなことをしたらどうか、このやり方に変えればもっと効率が良くなるのではないか、そういったアイデアをみんなで出し合うことで、福祉の仕事の新たな形、地域に対してできることはまだ創り出せると思っています。よろしくお願いします。