園長のひとりごと

こども園、福祉全般、寺院関係、走ること、食べること、いろいろと。

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少し前に観た映画でおもしろかったのが『search』。

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全ての話がパソコンの画面上で描かれている映画。この説明を聞いたとき???と全く理解できなかったけど、実際に観て「なるほど!」と思わされ、見事にストーリーにのめり込んでしまった。この手法に触れるだけでも観る価値は十分にあると思う。今はこんな世界になったんだと考えさせられる表現だった。

ノマドランド

なんとなく本より映画の気分だったので、『ノマドランド』を観た。

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前半はノマド生活のことを思うと切なくなってくるんだけど、それが後半になると家のある暮らしってなんなんだ?と考えさせられる展開に。家があることで得られる自由と、家を持たないことで得られる自由。自分とは違う自由を選択する人を見て、自分の選択を考えさせられた。映画館で観ると、もっと強い感情を抱きそうだと思った。

14/21『彼岸花が咲く島』

21冊チャレンジの14冊目は『彼岸花が咲く島』(李琴峰)。21冊チャレンジというショボいこと始めて本を読み始めたわけだけど、おかげで本を読む習慣は今のところついてるし、本に対する興味は強くなった。この本読んでみたいなと思っても手に取ることなく過ごしてきて、それを今になって読んでみて思うことは、読みたいと思ったときに読まなければいけないということ。本を読むと気づきがいろいろあって、単純にその気づきが遅れてしまうのはもったいない。その本に興味があるということは、そのときにその本の内容やテーマ、ときには著者に対して何かしらの関心があり、それはそのときの自分の課題にどこか関係していたりする。だとすると、やはり読むのは興味をもったときであるべきだろう。

 

以前から芥川賞受賞作品には興味があったけど、別に今読まなくてもいいかなと後回しにしてきた。でも本を読み始めたわけだし、もっと早く読んでおくべきだったと思うことが続いていたので、今回は迷わず読んでみることにした。で、読んでよかったと思った。

今の社会の問題に対して、今のジェンダーの問題に対して、架空の島の話を通して著者の考えが伝わってきた。何より不思議な言語を使って話が進んでいくため、通常の読書体験とは少し違う感覚の体験となり、それもおもしろかった。こういう体験をさせてもらえたりするから小説はおもしろい。

2021年7月

【Goodの日】
江津東放課後児童クラブでは、毎週金曜日を「Goodの日」と名付け、子どもたちが自分で過ごし方を決めて活動できるようにしています。様子を見せてもらったんですが、「宿題→おやつ→遊び」の子、「遊び→おやつ→遊び」の子と様々です。どの活動を選んでどう組み合わせるかは子どもたちの自由です。おやつ終了の時間などのルールは守りながら自分で活動を決め、それによって起こることに関しては自分で責任を取るわけですが、ある子は「自分で決めるのは大変じゃないよ。こっちの方がいい。」と話してくれました。

【複数のテーブル】
高角放課後児童クラブの勉強スペースには、複数の机が用意されています。教室で使われる1人用の机、数人で使える広い机、ロッカーの上に板を張り立って使えるようにした特製の机などです。1人用の机で集中している子もいれば、広い机に集まって教え合っている子たち、立って課題に取り組む子と様々な姿を見ることができました。人それぞれ集中できる環境は違いますし、取り組む内容や気分によって場所を変えたくなる時もあります。目的は「決められた机で宿題をすること」ではなく「宿題をすること」なので、集中しやすい机を選べることは子どもたちにとってメリットが大きいはずです

【選択することに自信をもつ】
私たちの生活は小さな選択の繰り返しです。朝何時に起きるか、何を食べるか、どう時間を使うかなど、選択の連続です。そして時には今後の人生を決める大きな選択の機会もやって来ます。選択できるということは可能性がたくさんあるようにも見えますが、実は選ばなかったものは捨てて可能性を減らしていくことでもあります。朝起きるということはゆっくり寝続ける選択肢を捨てること、宿題を先にやることはまず遊ぶ楽しさを捨てることです。これはなかなか大変なことで、小さな選択に慣れていなければ、大きな選択を迫られたときに困ってしまうかもしれません。なので子どもたちには小さな選択をできるだけ多く体験してもらいたいと思っています。この経験が、いずれやってくる大きな選択の場面で自信をもって自分の選択と向き合うことにつながっていきます。そんな力をつけていくための選択の場を大切にしていきましょう。

【Nさんの質問】
新しく花の村に入ってくれた人に、花の村が何を目指しているか知ってもらうための新人研修を行っています。先月末に行ったその研修の中で、グループホーム合歓の郷のNさんが「介護の理解を深める施設内研修はあるんですか?」と質問してくれました。仕事に関することで疑問を抱えたままでいるのはよくありません。何でも質問してもらいたいですし、質問に対してはちゃんと説明する責任があると考えています。そのときは「昨年度はコロナ禍で集まることが難しかったため実施はできませんでしたが、それまでは定期的に実施してきました。状況次第ではあるけれど、今後もできる限り実施していくつもりです。」と答えました。答えながら、できる限り実施する努力を昨年度はどれだけやっただろうか?とあらためて考えましたし、今年度は研修に対する取り組みを少しでも前に進めなければと気が引き締まりました。ありがたい質問でした。

【Kさんの質問】
先月末にオンラインで行われたこども園の研修で、あさりこども園のKさんが講師にある質問をしました。長くなるので質問内容は書きませんが、その質問に対する講師の回答が素晴らしく、私もとても勉強になりました。もしもその質問がなければ講師からの素晴らしい言葉は聞けなかったはずで、質問は質問者の学びであるのと同時に周りの人の学びでもあると実感しました。質問するのは勇気のいることですが、疑問やモヤモヤを放置せずに積極的に質問することはチーム全体の学びの幅を広げてくれます。研修に限らず、モヤモヤを質問すること、質問に対してはきちんと説明をすることは本人にとってもチーム全体にとっても大切なことで、「質問と説明」を花の村の文化にしていきたいと考え始めました。これもありがたい質問でした。

【施設内研修のメリット】
看護師さんたちが企画してくれた服薬に関する研修が終了し、重要ポイントを再確認する振り返り兼研修報告書が全員から返ってきたと報告を受けました。感想もたくさん書かれていて、みなさんにとっていい学びの機会になったことがうかがえます。外部の研修と違い、受ける方だけでなく企画する方にも学びがあるのが施設内研修のメリットです。これで終わることなく、今後も研修の企画が出てくることを期待しています。

【研修のお知らせ】
江津市の出前講座を利用した研修内容が決まりました。ポリテクカレッジ島根の学生が地域と連携して実践した「江津駅前ビルのチャレンジショップ」についての話を聞かせてもらいます。地域を作っていく、地域を活性化していく、そのために地域とつながっていくことを目指している私たちにとって、参考になる話を聞かせてもらえるはずです。ポリテクカレッジの取り組み自体がおもしろい内容だと思います。興味のある方は各事業所の研修委員まで申し込んでください。

13/21『諦める力 〈勝てないのは努力が足りないからじゃない〉』

21冊チャレンジの13冊目は『諦める力 〈勝てないのは努力が足りないからじゃない〉』(為末大)。為末さんの本は読みたいと思いながら今頃になってしまった。

 

 

人生は可能性を減らしていく過程でもある。年齢を重ねるごとに、なれるものやできることが絞り込まれていく。可能性がなくなっていくと聞くと抵抗感を示す人もいるけれど、何かに秀でるには能力の絞り込みが必須で、どんな可能性もあるという状態は、何にも特化できていない状態でもあるのだ。できないことの数が増えるだけ、できることがより深くなる。

こういう言葉があちこちに出てきて考えさせられる。もっと早く読んでいれば多少は判断が変わっていたようにも思う。やはり本は読みたいと思ったときに読むべき。

BW

2020年5月に公開されるはずだった『ブラック・ウィドウ』。その後何度も延期され、ついに2021年7月8日に公開。もちろん映画館に観に行く予定だったが、なんと島根県の映画館では上映なし。しかたなく1日待ってディズニー+で昨日ようやく観ることができた。

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他作とのつながりはまだまだ見落としてるところがあると思うけど、あーこうやってつながってたのかとか、この経験がその後の振る舞いに影響を与えてたのかとか、とにかく全作品を思い浮かべながら楽しめた作品だった。なんとかして映画館でも観たい。

 

追記

そういうことだったのかー

12/21『山崎亮とstudio-Lが作った 問題解決ノート』

21冊チャレンジの12冊目は『山崎亮とstudio-Lが作った 問題解決ノート』(山崎亮、studio-L)。山崎亮さんの仕事はとてもおもしろく、この本もいつか読みたいと思いながら手をつけられずにいたが、読書の習慣がついてきたことでようやく読むことができた。読みたいと思ったときに読むようにしないといけないことも痛感。もう少し早く読んでおけば活用できたであろうことがいくつか浮かんできた。

情報の集め方、信頼関係を構築する取り組み、アイデアの出し方、活動の発信方法など、シンプルで実践に移しやすいものが書かれているのがありがたい。信頼関係構築のためのゲームは場面に応じて試していきたい。