園長のひとりごと

こども園、福祉全般、寺院関係、走ること、食べること、いろいろと。

過剰な期待値を下げる

「顧客が期待するサービスのレベル」より「実際に提供されたサービスのレベル」が低かった場合に事故や苦情が起こる。

事故や苦情を防ぐためにサービスレベルを上げるようにと教わってきたし、当然そうだと思っていたが、全く別のアプローチがあることを知った。それが「過剰な期待値を下げる」こと。

例えばできもしないことをできると言ってしまうと、当然相手は期待してしまう。でも実際には期待したサービスは行われない。だから苦情になる。

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そうではなく、「自分たちができることはここまでです」「これはできるけど、これはできません」ときちんと伝える。相手が過剰に期待してしまわないよう説明し、納得してもらう。これを意識することで苦情は減らせるはず。相手の満足度も上がるはず。もちろんこれで事故がなくなるわけではないので、サービスのレベルを上げる取り組みは必要。

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「過剰な期待値を下げる」のはネガティブなイメージしかなかったけど、ここはポジティブにこのことを捉えた方がよさそう。サービスを提供する側と受ける側が依存しあうことを避けることにもつながる考え方でもあると思うので、大切にしたい。

 

そしてサービスのレベルが上がっていくと、事故が減るだけでなく感動も生まれるようになる。闇雲にここを目指すのは大変だから、そんなことはしない。でもこの構造(というほどもものでもないが)は意識しておきたい。何を「できる」ようにするか、どこに特化するかが重要になってくるんだと思う。

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※追記
期待値を下げたりすることの前に、大前提として、「この施設で、このスタッフがいて、楽しく過ごしている中で事故が起きたのであれば、その事実は受け入れよう」と思ってくれる信頼関係・人間関係を作っておくことが大事。