園長のひとりごと

こども園、福祉全般、寺院関係、走ること、食べること、いろいろと。

3/30-4/5

◯法人関係

30日
新年度を迎える前に事業方針をみんなで共有しておく「事業方針発表会」を予定していた日ですが、今回は中止にし、その代わりに全員に事業方針をまとめた冊子を配りました。みんなの前で直接話すのとは大きな違いがあり、届き方も違うんでしょう。その差をいろんな手段で埋めていくことになり、それは思っていた以上に大変なんですが、ちょっと楽しかったりします。

1日
新年度がスタートしました。体制が変わり、新たな事業も控えており、本来であれば今後が楽しみで仕方ないところですが、今回はそうとばかり言ってはいられません。とりあえず今の段階では「今年度いっぱいはコロナ対策が必要で、様々な活動が影響を受ける」という設定で進めていくことにします。そうならなければ嬉しいですし、予想通りだとすると必要以上に慌てることは防げるはずです。そう考えていたらいろんなアイデアが浮かんできました。設定が変わると思考も変わるようです。

 

◯介護部門関係

1日
介護部門の施設長が決まり、新体制でのスタートを切りました。早速考えていることをババーッと話し、混乱させてしまったかもしれません。今の体制は望んでいたことだったので、この体制で新たな取り組みを1つずつ形にしていきます。同時にこの次の体制固めに向けて準備も進めていきます。

 

◯育成部門関係

1日
新たに管理者を立て、新体制でスタートしました。早速たくさんの取り組みの提案が出てきていて嬉しい限りです。しばらくは飛ばしすぎないように、長く継続してもらえるように調整していくことが私の役割になりそうです。

 

◯外部の仕事

もともと外部の仕事がないのがこの時期ですが、この先の会議や研修が中止になったとの連絡が相次ぎました。仕方ないこととはいえ、保育団体とかのあり方もかなり変わるだろうと思っています。多分いい変化になると思います。

 

◯個人の活動

家で映画を観ようキャンペーンは続いていて、今週観たのは「ボーンアイデンティティー」「ボーンスプレマシー」「ボーンアイデンティティー」「トランスポーター」「トランスポーター2」「トランスポーター3アンリミテッド」「コンテイジョン」。どうしてもウイルス関係の映画は観てしまいます。

毎年恒例のワラビ採りも。去年より少し早めのワラビ採りでしたが、春を楽しむ分は十分に採れました。季節のものを採ってきて料理して食べる。ただそれだけですが、楽しいです。

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3/23-3/29

◯法人関係

23日
朝から新規事業の打ち合わせ。入居施設は総合玄関で靴を脱ぐ形にするのか、それとも居室までは靴でOKとするのか、あまり考えたことのなかったことについて議論しました。高齢になると靴を脱いだり履いたりするのが難しくなるため、それを公共の玄関で行うようにするのか、それとも個々の居室で行うことにするのか。それだけで個人の生活は結構変わることになりそうです。そうした配慮をどこまですることができるかが、住まいを考える上で大事なことなのかもしれません。

24日
社会福祉法人連絡会の役員会に出席。市内の病院、介護施設のリアルな状況を聞きながら、今後はますます大変になることを覚悟しておかなければいけないと思い知らされました。新型コロナウイルスのことではなく、それがなかったとしても大変な状況になっていく、という意味です。そんな状況の上にコロナウイルスなので更に大変です。それとは別に、連絡会で冊子を作ることになり、4月には完成するとのこと。初めてのことなので内容は置いといて、形になったことにまずは意味があると思っています。

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27日
法人の評議員会が終了。4月からの事業計画と予算を承認してもらい、課題の多い現状を少しずつ改善していくためのスタートを切ることになりました。事業を増やしながら力を入れるポイントを少し動かしていく必要があります。体力も落とさないようにしながらです。

 

◯保育部門関係

4月からの行事を見直す必要があります。日常の保育の延長であればそのまま実施しますが、特に行事で人数が増え、換気の難しい広くない空間で、互いの距離を取りづらいものに関しては、様々な変更が必要になりそうです。いろんな考えはあるかもしれませんが、上記の3つは避ける対応を考えます。

 

◯育成部門関係

27日
4月から新たに加わる職員と話をしました。音楽の楽しさを広めるために江津市へ来ることになり、音楽活動と放課後児童クラブとのダブルワークを選択してくれました。クラブの活動の中でもワークショップ等をする計画もあるようで、今後が楽しみです。

 

◯個人の活動

飛騨市の都竹市長がFacebookで紹介しておられたNHKスペシャル シリーズ最強ウイルス 第1夜 ドラマ『感染爆発~パンデミック・フルー』を観ました。2008年に新型インフルエンザの感染拡大を想定して作られたドラマで、感染が拡大していく様子がかなりリアルにイメージできる内容でした。治す薬がないことの怖さも十分に感じました。

続けてNHKスペシャル「“パンデミック”との闘い~感染拡大は封じ込められるか~」の再放送も観ました。県内で感染者が出ていないこと、密閉された場所に多くの人が集まることがそもそも少ない地域ということもあり、気をつけてはいるけど実感が伴っていない状態での視聴でしたが、自分の認識と医者や専門家の認識と大きく違っていることがわかりました。クラスターが不明な感染者が現実に出ていて、そのことがいかに大変なことなのかを話しておられ、現状をどう受け止めるべきか改めるきっかけになりました。

この度のような感染症に対する対策では、どの情報をもとに判断するかが大事になってくると思います。判断基準になる情報元がようやく絞れてきた感じです。

 

◯読んだ本、読みたい本

映画週間だったので読書はお休みです。

3/16-3/22

◯法人関係

16日
HP制作の打ち合わせ。事業が増えてきており、現在のHPでは対応しきれなくなってきたため、全体を整理し直すことにしました。制作会社の方とはzoomでの打ち合わせ。PCの内蔵カメラが不調で急きょiPhoneに切り換えての会議となりましたが、特にストレスなく打ち合わせは終了。zoomはかなり便利なツールだと確認できました。

18日
理事会を開催。来年度の事業計画、予算を審議してもらいましたが、新規事業の関係で結構ややこしい内容になっており、久々に時間のかかった理事会となりました。次は月末に予定している評議委員会に向けて準備をしていきます。

19日
午前中は新事業の打ち合わせ。現場を見ながらの打ち合わせでしたが、すごくいい天気だったので気持ちよく行うことができました。このところは図面だけで検討を繰り返していたので、やっぱり現地を見ることも必要だと感じました。午後は各事業所のリーダーが集まるリーダー会議。新年度に向けての確認がメイン。新体制になるため楽しみな点も多いです。

 

◯保育部門関係

16日
市内で感染者が判明した場合の園の対応について協議。基本的な対応として、保健所の指導を受けて休園とすることになった。ただしこれは現時点での判断で、19日に見直しが行われるだろうし、その後も常に変わっていくと思われます。人口密度の低い島根県の強みを活かして大胆な判断をしてくれてもいいんじゃないかと思うけど、難しいところです。

21日
卒園式。卒園児と保護者のみで行いました。どんなやり方であったとしても、卒園児にとっては大事な場。4月以降の新生活に期待でいっぱいの子どもたちの表情は、見ているこちらも元気をもらえます。

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◯外部の仕事

県の会議が2つ予定されていたけどどちらも中止。おかげで他の仕事を進める時間ができました。この点はちょっとありがたかったかも。

 

◯読んだ本、読みたい本

『noteではじめる 新しいアウトプットの教室』を読んでみました。やりたいことがあって、もしかするとnoteを使えば手っ取り早く始められるんじゃないかと思い、いろいろ調べていたらこの本にたどり着いた。本を読む時間があるならさっさと始めてしまえばいいんですが、他人を巻き込んでのことなのでちょっと慎重に進めていきたいと思っています。へー、なるほど、と思うことが書かれていて参考になりました。

マンガ大賞2020に選ばれた『ブルーピリオド』も読み始めています。あまりハマらないだろうなあと思いながら読み始めましたが、さっそくハマってしまいました。

3/1-3/15

◯保育部門関係

卒園式は在園児、来賓抜きで行うことになりました(おそらく入園式も)。どんな形であれ、「どの子も自分らしく、自分がもっているものを他の人に貢献する力に育てていってほしい」と願いを込め、小学校へ移行する期待を膨らませるものになるよう式を作り上げていくだけです。ただ1つ悩みごとが。在園児の参加をなくしたため、4歳児が卒園式を見ることができなくなりました。他の子どもの様子を見て刺激を受ける、そこから主体的に活動しようという意欲をもてるようにすることが子どもの成長に欠かせないと考えていて、来年度の卒園式では自分があの立場になるんだと見て学ぶ機会が作れないのはとても残念です。予行練習を予定しているので、そこで少しでも本番に近い雰囲気を作って4歳児に見せてあげようとは思っていますが、こんなところにも影響が出てきています。

 

◯介護部門関係

デイサービスのことを「食堂に毛が生えたような談話室」と誰かがテレビで発言したと聞きました。発言自体はまあ問題外だとして、でもデイサービスのこと(介護全般?)はまだまだ広く認識されているとは思わないので、情報発信に課題はあるなあと。

来週くらいに配布を開始する広報誌で取り上げたのは「小規模多機能型居宅介護」のこと。どんな事業所なのか?小規模って?多機能って?その辺がまだまだ知られていないと感じているので、Q&A形式の座談会を開き、疑問に答えてもらったことを記事にしてもらいました。こういうことを地道にやっていくしかないと思っています。

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◯育成部門関係

2月27日の首相の発表を受け、3月2日から市内の小学校は休校に。それに伴い放課後児童クラブは急きょ1日開所することになりました。「家で一緒に過ごすので休ませます」と協力してくれる方もいて助けられているが、新年度に向けた説明会等も書面で行うことになるなどバタバタしてはいますが、まあなんとかやっています。今後同じようなことがある場合は、専門家の意見を聞いて(できれば現場の代表者の声も)、ある程度問題を把握し対応策を考えた上で、少しでも余裕をもって動けるようなタイミングで発表してもらいたいです。ぜひお願いします。

 

◯外部の仕事

新型コロナウイルス感染拡大防止のため、3月に開催が予定されていたほとんどの会議が延期や中止に。そのおかげで自由に使える時間がたっぷりできたので結構仕事が進みました。小さな集まりは予定通りあるし、4月に延期されたものもあるし、新型コロナウイルス対策の会議が入ってきたりと、3月の残りと4月は少しバタバタしそうです。

 

◯個人の関心事

この記事を読んでビジャレアルのことに初めて関心を持ちました。

note.com

報告会がネット配信されると聞いたので参加することに。PCの更新作業の関係で後半しか見ることができなかったけど、興味深い言葉をいくつも聞くことができました。コーチ陣はあえて玉石混交にしていること、自己調整学習、人として成長することを目指すなどなど。今後もビジャレアルの情報を追いかけるつもりです。

 

◯読んだ本・マンガ

今週は『BLUE GIANT SUPREME』の10巻を読みました。『BLUE GIANT』からずっと読んでいますが、いつも宮本大の言動に泣かされています。JAZZのことは全く分からないし、具体的な音を直接表現されてはいないんだけど、聞いている人の表情の変化を描くことで音を想像できるようになっていて、そのことでJAZZを知らない自分でも生き生きと音を感じることができる不思議なマンガです。これは絶対にオススメです。


2020年3月

【新型①】
新型コロナウイルスの話が連日ニュースで取り上げられる状態が続いています。日々の会話の中でも出てこない日はないくらいです。2月27日の首相の発表により、3月2日から江津市内の小中学校は臨時休校となりました。それに伴って放課後児童クラブは急きょ1日開所をスタートさせることになり、児童クラブの職員のみなさんには大変な苦労をかけることになりました。急なことで調整が難しい中、子どもたちを受け入れるために対応してくれたことに感謝しています。どうなっていくか分からない状況は今後も続きますが、市内で感染が見つかった等のケースも想定し、子どもや利用者のために事業所ごとにどのような行動をとるべきか、事前にできる限りの備えをしておきましょう。みなさんが健康でいることももちろん大切です。手洗い・うがい(特に手洗い)が有効であることは分かっているので、まずはこれを継続しましょう。そして食事や睡眠をしっかりとって免疫力を高めることも心がけてください。

【新型②】
3月30日に計画していた花の村の事業方針発表会は、感染拡大防止の観点から中止することにしました。会の中で予定をしていた2020年度の方針発表、各事業所の新リーダー紹介ができなくなりましたので、その代わりの手段を用意しているところです。目的は、2020年度のスタート前にみなさんに確認しておいてもらいたいことの共有です。想定していなかったことが起こる可能性のある状況ではありますが、いいスタートが切れるよう準備をしていきましょう。(新型コロナウイルス関係の話はここまで)

【運べないものはない】
ある勉強会で運送会社の日本通運の話を聞きました。「日通に運べないものはない」と言われていて、新幹線や仏像、現金など、ありとあらゆるものを運ぶことができるのは日通だけの特徴だそうです。ちょっと傾くことさえも許されない国宝の運送を頼まれると、何ヶ月も前からルートや運搬方法を検討し、うまく運べるように実際に何度も試してみて運ぶ方法を見つけ出すのが日通の仕事のやり方だという話も聞きました。日通の企業メッセージは「We Find the Way」。同じ志をもった個の力を集結したチームで(We)、たとえ今あるやり方に当てはまらなくても実現するための方法を模索して探し出し(Find)、あらゆる可能性の中から導き出したただ一つの最善の方法を提供する(the Way)、そんな思いが込められたメッセージです。

【 Find the Way 】
あらゆるものを運ぶために、依頼を受けたときには「できる・できない」の話をせず「どうやったらできるのか」だけを考える、そんな日通の姿勢から学ぶことは多いです。「できる・できない」は過去の経験や情報を元に考えることです。「どうやったらできるのか」は実際に動いて方法を考えること、実際に体験して模索することです。どんな小さなものでも、1つの行動は次の新しい行動を生み出し連鎖していきますし、その行動の連鎖が新たな方法を生み出していきます。4月からはほとんどの事業所が新しい体制でスタートすることになります。当然課題はたくさん出てくるでしょう。課題が出てくるたびに「どうやったらできるのか」を行動して探し出し、これだと思う方法を見つけたらまた行動に移してください。日通のように「ただ一つの最善の方法」を見つけることにこだわる必要はありません。考え出した複数の案を試してみて、上手くいかなければそこから学んで次の行動に活かせばいいだけです。私たちの「ただ一つの最善の方法」は、失敗を恐れずに行動することです。

【 We 】
行動についてもう1つだけ。自分の行動は周りの人の行動にも影響を与えます。自分の小さな行動は、自分のさらなる行動を生み出すだけでなく、周りの人の新たな行動を生み出すきっかけにもなります。私たちの仕事はチームで取り組む仕事です。一人ひとりを大切にした介護、保育、育成の仕事を深めていくために、自分が動いて周りに影響を与え、周りの動きから刺激を受けて自分もさらに動いていく、そんなチームを目指していきましょう。

2020年2月

【依存できている状態】
「誰かに依存していることを忘れるほどに依存できている状態が自立である」
これは朝日新聞の連載「折々のことば」で紹介されていた臨床心理士の東畑開人(とうはたかいと)さんの言葉です。この言葉に次の解説を書いているのが哲学者の鷲田清一さん。
「人が自らの足で立てるのは『ところどころに見えないほどに小さな椅子がきちんと用意されて』いるからだと、臨床心理士は言う。誰もが日々誰かの見えないほど小さなケアに支えられている。『自立』とは誰にも依存しないことではなく、支え合いのネットワークをいつでも使える用意ができていること。」

【できることと頼むこと】
こども園の保育を指導してくださっている認定こども園園長藤森平司さんは、「自立とは自分一人で何でもできるようになることではなく、自分でできることと人に頼むことがわかるようになること。自分でできることが分かると自分ではできないことがはっきりし、『できないから手伝って』と言えるようになる。」と話しておられます。

【依存先を増やす】
新生児仮死の後遺症で脳性まひになって以降、車いす生活をしておられる小児科医の熊谷晋一郎さんは、東日本大震災の時にビルの5階にいて、他の人はエレベーターが止まっても階段やはしごで逃げることができたけど自分にはエレベーターしか避難の手段(依存先)がなかったことを例に挙げ、「障害者というのは、『依存先が限られてしまっている人たち』のこと。健常者は何にも頼らずに自立していて、障害者はいろいろなものに頼らないと生きていけない人だと勘違いされている。けれども真実は逆で、健常者はさまざまなものに依存できていて、障害者は限られたものにしか依存できていない。依存先を増やして、一つひとつへの依存度を浅くすると、何にも依存してないかのように錯覚できます。」と話しておられます。

【小さな椅子をたくさん作る】
どの話も、私が考えていた「自立」の概念を優しく修正してくれるものでした。自立が依存ゼロの状態なのであれば、自立した人で構成される社会は支え合いのネットワークなんて全く必要としない社会となるわけですが、それは成熟した社会とは言えず、目指すべき形ではありません。そもそも一人で何でもできる人はいないですし、だからこそ必要なときには他者に依存し、時には他者の依存先となって支え合う社会を目指すべきです。そのように考えると、子どもの自立・高齢者の自立した生活をサポートする花の村の事業は、いつでも利用できる依存先であること、多様なメニューを用意して依存先を増やせるよう準備すること、うまく依存すると生活がこんなに楽しくなりますよと提案すること、そう表現することもできそうです。この地域に求められていて、必要な時にはいつでも使える「小さな椅子(依存先)」を、たくさん作っていきましょう。

2020年1月

【変化を重視します】
2020年がスタートしました。昨年の給与コメントでも書きましたが、今年は「変化」を重視する年にしていきます。少子高齢化、人口減少などの地域の変化、介護や保育の制度の変化に対応するために、私たちも変化していく必要があるからです。変化とは、状態が変わること、行動が変わることです。「変化」を重視するとは、「行動」を重視することでもあります。「◯◯をやってみたいなあ」と考えているときは、まだ行動していません。「◯◯をやってみたいんだけど」と提案すると、これは行動です。実際に◯◯を形にするために動くと、もうこれは変化と言えます。行動すると、いきなりつまづいてしまうかもしれませんし、全く思った通りにいかなくてしんどいだけかもしれません。でも、行動したことで間違いなく経験値が上がります。その経験値は次の行動のレベルを押し上げてくれます。動き続けることで変化のレベルも変わってきます。

【提案】
新年早々、新たな取り組みの提案をしている場面を見かけました。デイの利用者さんに積極的に体に触れることをしていこうと職員に提案したい、そんな内容でした。詳しくないのでうまい説明はできませんが、触れることでオキシトシンというホルモンの分泌が促され、癒しの効果が高まるそうなんですが、私がわざわざ説明しなくても癒しの効果を実感している人は多いと思います。利用者さんのことを考えてのこの提案が、今後デイでどんな風に実践されていくのか楽しみにしています。こうした提案の場面があちこちで日常的に起こり、日々の活動が変化していくことを期待しています。

【行動を積み重ねる】
昨年のことですが、ある保育園で制作活動の際にセロハンテープではなくマスキングテープを使うことを検討しているという話を聞きました。セロハンテープだと貼った後に剥がして再使用するのは難しいですが、マスキングテープだと何度でもやり直すことができます。「失敗してもやり直せばいい」と思えると、思い切った挑戦ができ、もっと作りたいと制作意欲も高まります。子どもたちが制作を楽しんで行えるようにマスキングテープの導入を考えたそうなのですが、私たちの仕事も同じではないか、そんなことをこの話を聞いて思いました。花の村では、完璧に計画された、絶対に失敗のないことだけをやってほしいとは考えていません。利用者さんのこと、子どもたちのことを考え、議論されたものであれば、失敗を恐れずに取り組んでほしいと考えています。ただし検証は必ず行い、「このやり方は失敗だった」と思えば、すぐに修正してください。最も避けるべきことは、失敗で得られたことを次に活かさないことです。行動し、失敗で得られたことは次の行動に反映させる、そうやって行動を積み重ねた先に「変化」があります。小さな行動を大切にし、たくさんの変化を起こしていきましょう。
(デイの洗面所とトイレの鏡に干支のネズミの折り紙が貼ってあります。こうした小さな行動もいいですよね。)